CEREMONY | 風呂敷の与える効果
バックの感覚の風呂敷
風呂敷といえば、物を包むものだと思います。今ではあまり使わなくなってしまい、使うとしたら、お祝いを包んで持参したりするものぐらいかなと思うのですけれど、昔は風呂敷というのはとても一般的で、日常茶飯事のものだったと思います。
今で言う、バックの感覚で、昔は使われていたのですよね。物を包んで背中に背負って出かけたりして。今ではそう言う格好をした人は、おじいちゃんおばあちゃんか、あるいはまだいるのかな、ドロボーさんのイメージがあります。風呂敷はとても身近で使いやすいものだったのでしょうね。
どうして使いやすいのだろうと考えてみると、物にも体にもフィットしやすい質だからではないでしょうか。布というぺらぺらしたものだから、どんなものでも包むことが出来、袋にすることが出来、また包装紙代わりに包むこともできて、なくてはならないものだったと思います。風呂敷は、万能バッグだと思います。
今はもう、ほとんど見かけなくなりました。着物姿の方がたまに持っています。たんすの奥にしまってあったので、触ってみたら、風呂敷の生地は、とてもさらさらして軽いですね。かばんの中にさっと忍ばせて、いざというときに取り出して袋代わりにしてしまうとか、今のエコバッグのように使えそうだなと思いました。
風呂敷といえば冠婚葬祭
風呂敷というとなんか昔から使われているもので、着物の人が贈り物をもっていくときに使うってイメージがあるのですけど、最近ではファッションで持っている人もいるくらい一般的になったみたいですよね。私はそれほど頻繁に使うほうではないのであんまり縁がないかなと思っていたのですけど。
私は結婚式とかお葬式とか、いわゆる冠婚葬祭のときにはわりと高価な風呂敷を使っているのですけど、普段は使わないですね。でもカミさんは買い物袋の削減に貢献するとかで、風呂敷の実用化なんかを考えたりしているらしいです。主婦はさすがに視点が違いますね。
そう考えると、うちにはけっこう風呂敷があるなと思えてきました。冠婚葬祭に使うちょっと高価で柄もしゃれているもののほかに、漫画で泥棒が持っていそうな大きなもの、紫色に白がまじったちょっとおしゃれなものなど、用途はさまざまですが、いろいろあるものです。
そういえば私が旅行に行くとき服などを包む風呂敷をカミさんがいつも入れてくれていましたね。あまり自然に入っていたので忘れていましたけど、日常に使っていたものだったのですね。これからも日常生活で使う機会が増えてくると思うので、いろんな使い道を考えようと思います。
風呂敷と着物
風呂敷のイメージといえば、やっぱり着物でしょうか。今は、エコバッグの代わりに利用するというのも見たことがあるのですが、でもやはり、着物を着た時、どこかに手みやげを持っていく時など、紙袋で持っていくよりも、風呂敷を利用した方が上品な感じがして良いな、と思ったりもします。
ついでに、昔のワタシの中での風呂敷のイメージは、まず色は紫でした。理由は、ワタシの実家にあった風呂敷の大半は、紫色をしていたからです。何でその色ばかりあったのかは知りませんが、他に桃色や薄い緑色や何か子どもの絵が描かれている風呂敷も見たことはありましたが、母が利用していたのは紫のモノばかりだったような気がします。
次に風呂敷にイメージとして出てくるのが、マントでしょうか。残念ながらワタシの家には今はないので、子ども達はマントとして利用することができませんが、もし風呂敷があったら、必ずと言っても過言ではないくらいの確率で、マントとして利用して遊ぶのではないかなと思っています。(ついでに、下の子どもは、今日、黒いゴミ袋をマントの代わりにして遊んでいました)
さすがに今は大人となったので、風呂敷で遊ぶと言うことはしませんが、布1枚で色々な使い方が出来る風呂敷は、やはり便利なモノであると思います。ついでに実家に沢山あったのを見たので、今度実家に行った時、1枚貰ってこようかなと思いました。
風呂敷と時代劇
風呂敷のイメージとして一般の皆さんが最も連想しやすいのは、やっぱり「時代劇」ではないかなと思います。僕も子供の頃によく唐草文様の風呂敷を頭からかぶって鼻の所で結んで「ねずみ小僧ごっこ」をやって遊んでいて母親から何度も怒られたことがありますからね。おそらく誰しも小さい頃に絶対に何度かやられたことがあるのではないでしょうか。
そもそもこの風呂敷という物は、室町時代に大名たちが当時の風呂(蒸し風呂)に入る際に、脱いだ着物を家紋付の布で包んでまとめておいて入浴後には布の上で身支度をしたことが発祥であると言い伝えられています。その後、江戸時代の初めに銭湯が登場してくると庶民が入浴グッズを包んで持って行くのに使われるようになりようになり、武家社会から一般社会にも風呂敷文化が一気に普及したと考えられています。
最近ではワンガリ・マータイさんが提唱した「もったいない」のシンボル的な存在に風呂敷が位置づけられていますが、400年以上もの昔に現代のトレンドとされている3R(リデュース、リユース、リサイクル)という発想が既に生みだされていたとは正直驚きです。それだけ江戸時代というのが究極のリサイクル精神を生みだす土壌に富んだ成熟した文化であったと言えるでしょう。
その後、商売にとっては欠かせない存在として単なる荷物を運ぶためだけでなく商人たちはこぞって屋号や商標などを入れた風呂敷を作り始めて広告宣伝のツールとして大いに使われていきます。現在では「日本最古のエコバッグ」といったイメージの非常に強い風呂敷ですが、ココに至るまでは色々な紆余曲折があったという訳ですね。